強い筆圧で学習効率が下がる?

その他

先日、次女が日記を書いていた時、小さい「っ」が抜けてしまっていたので書き直しのために消しゴムで消してあげていました。消しても消してもうっすらと残る鉛筆跡。筆圧が弱くテストの自動採点にもはじかれてしまった過去の有る長女と比べ、次女はしっかりとした筆圧だから大丈夫そうだな、と思ったと同時に、最近見たXの投稿をふと思い出したのです。

強い筆圧で勉強効率下がる。

というものです。

筆圧が強いと指先の制御がしにくくなり、さらに余分な力がかかり疲れたり痛くなったりします。結果としてたくさん書く場合など、それができなくなります。

引用元:陰山英男先生のX

特に一年生の向上が進みにくいのは、学習の速度が指を動かす速さに規定されるからです。 筆圧が強くなるとさらに動かしづらくなり、さらさら書けなくて、それが学力向上を遅らせてしまう。

引用元:陰山英男先生のX

のだそうです。陰山ラボ代表の隂山かげやま(陰山)英男先生のXを見ると、以前からたびたび指摘なさっていたんですね。(陰山先生のXから引用をさせていただきました。)

強い筆圧の問題点

筆圧が強いことのどのような問題が有るのでしょう。そして日々の学習にどのような影響が出るのでしょうか?問題点として、以下のことが挙げられていました。

  • 手指が疲れたり痛くなったりしてしまう
  • 疲れてしまうのでたくさん長く書けない
  • 手指の動きの自由度が制限される
  • 指の関節は動かず手首で書いているような感じになる
  • 手指の滑らかな動きが制限される
  • 自分が思うように書くことが出来ない

筆圧の強さは、指の自由な動きへの妨げとなり、のちの学習効率を著しく低下させます。例えば漢字学習に時間がかかったり、計算スピード(書く速さ)が上がらなかったり、などです。

なぜ筆圧が強くなってしまうのか。そして対策は?

子どもが筆圧を強めるのは、細かい部分をきちんと書こうとして、制御に力を入れてしまうからです。 簡単な円などを書きながら持ち方を正しくして、運筆をスムーズにするよう練習することが大切です。 書字の前に運筆です。

書字の前に運筆練習

陰山先生は、引用の通り、書字の前の運筆の重要性に言及されています。

幼児のころから十分に運筆でスムーズに書く練習をせずそのまま字を書く練習を始めると、字の練習では細部を丁寧に書くことを求められるので、こどもはきちんと書こうとして鉛筆の動きを余計な力で制御してしまうそうです。手指を余計な力で制御することは、指に力が入りすぎて自由に書けない、そのうちどんどん指に余計な力がついてしまい筆圧が強くなっていきます。細かい字を書く前に運筆をしっかりと練習しなければならないようです。

お子さんが勉強している時に、鉛筆を置いて手を振っていることはありませんか?これは筆圧が強くて手が限界になっているからです。

自分にも記憶があります。小学校で講和を聞いたあと教室に戻り感想文を書きました。その時も手が痛くなり手首を振っていました。先生はほめてくださいましたよ、手が痛くなる=一所懸命たくさん書いている証拠だ、って。そんな自分が誇らしかった。でも違ったんですね、筆圧が強く、適正な筆記具&適正な持ち方ではなかったのでしょう。(苦笑)

適切な筆記用具の使用

運筆の重要性と同時に、なるべく早い段階での適切な筆記用具の使用を提唱されています。

やや太く、持ちやすく、柔らかく、濃い筆記具。

例として、くもん出版の『くもんのこどもえんぴつ』と、コクヨの『鉛筆シャープ』。特に『鉛筆シャープ』に関しては「最強です。」とまで豪語されています。

↓『くもんのこどもえんぴつ』です。太めの三角軸でとても持ちやすく、わが家は4歳ごろまで6Bを使っていました。

↓こどもえんぴつのシャープナーです。

『くもんのこどもえんぴつ』も良いとのことですが、一つだけ難点をあげられていました。それが、くもんのこどもえんぴつは削りにくい、ということ。専用のシャープナーが要るし、わたしが実際に使った経験から言うと、シャープナー自体も扱いにくく削りにくい。そして、子どもに削らせておくとシャープナーのふたの部分がすぐにダメになるんですよね。次女には2回買い換え、削るのはママ担当に。

そこで、 陰山英男先生が最強と推していらっしゃり、早い時点での導入を推進なさっている鉛筆シャープをわが家も取り入れてみました。

↓削るのが不要な『鉛筆シャープ』です。三角軸と鉛筆と同じ六角軸があります。春に小学校入学を控えた次女は、鉛筆と同じ六角軸のキャンパスジュニア1.3mmをえらびました。

鉛筆シャープの主なメリット

  • 無駄な力が入らないので指が疲れず指を動かしやすい
  • 疲れないので書くスピードと速度が向上する
  • 鉛筆と違い何度も削らなくてよい=時短

本当にすごく軽く滑らかなのですが、指の力を支えてくれるし、紙をちゃんと捉えてくれるのでペン先が紙の上で遊んでしまったり、滑ってしまうことがありません。初めて使った時はなんだかとても不思議な書き心地でした。視覚でとらえるのはシャーペンの形なのに、書き味がなめらかな鉛筆なので、きっとわたしの脳が混乱したのでしょうね。(笑)

鉛筆シャープと他の筆記用具を比べてみました。このような感じです。鉛筆シャープは、芯の太さもが0.3mm、0.5mm、0.7mm、0.9㎜、1.3mm、と豊富です。

徐々に鍛えられている次女の筆圧。ムキムキになる前に手を打ちたいところです。 しばらく使用してみて、その効果の程をレポートしたいと思います。本日も読んでいただきありがとうございました。