【2歳から】読解力・国語力を伸ばす絵本のえらび方

読み聞かせ

今日は、2歳から3歳ごろの絵本えらびでわたしが意識していたことについて書いてみたいと思います。わたしは専門知識はありませんが、自分で今までに感じ意識していたことを書いてみました。読んでいただけると嬉しいです。

2歳~3歳の言葉の発達ってどんな感じ?

一般的に2歳から3歳にかけて語彙数が急速に増え3歳台で3語文を話すようになるのが多いといわれています。学力の基礎となる読解力、国語力を培っていく下準備が出来てくる年齢です。

【こどもの読解力・国語力】こうなることは避けたい!

絵本の読み聞かせをしたり、こどもが自分で絵本を読んでいるときに常々思っていた【こうなることだけは避けたいなぁ…】ということが有るのですが…

それは『思い込みや勘違いで読み進めてしまうこと』。

言葉だけだとなんだか単純に聞こえるかもしれないんですが、これが意外と厄介で、こうならないためには地道な訓練が必要です。

こどもが読み聞かせをじっと聞いていたり自分で絵本をスラスラ読んでいると、一見内容を理解しているようにみえるのですが、実はそうではない場合が多々あります。

絵本の内容について質問してみてもわかっていなかったり、全然違うことを答えたり。ただ語彙が少なくて言葉で説明できないわけではなく、です。

なぜそんなことが起こるかと言うと、こどもは、難しいと感じた部分は無意識に読み飛ばしたり、文と文のつながりを無視し前後の文に出てくる単語に影響され、自分で「こういうことが書かれているのだろう」と憶測で読み進めてしまうことがあるからなんです。

これって実は大人でもたまに居るんです。例えば、こちらが言ったことを第三者に正確に伝えることができない人、こちらが言ったことを伝える時に少しニュアンスを変えてしまう人、など。そんな人に出会ったことはありませんか?本来ならば、言われたことだけを正確に伝えてくれれば良いですし、良くわからなかったら分かるまで質問してくれれば良いのに、なぜか「こういうことを言っているんだよな?」「きっとこういうことに違いない。」と自分の感想や憶測おくそくを上乗せして理解しようとし、勝手に言葉をおぎなって第三者に伝えてしまうのです。

いまいち理解できていないのに都合良く曲解きょっかいし思い込みで突き進んでしまう—

これが家での読み聞かせの範疇はんちゅうで起こるだけならまだ良いですが、学校のテストや仕事上だった場合はアウトですよね(T T)

ですので、思い込み&勘違いしたまま進まないように、話の流れや文脈のつながりをちゃんと把握できるように、読み聞かせや絵本の音読のときはこどもをよーく観察し、時折質問をしたりして、内容を理解しているか確認しています。

話の流れ、文脈のつながりをきちんと読み取れるようになるには?

では、話の流れや文脈のつながりを読み取れるようになるにはどうしたらよいのでしょうか?

わたしは、たくさん絵本を読み文章に慣れる練習を重ねるしかないと思っているのですが、絵本を読むことにおいてとても重要なポイントがあります。それは『接続詞(接続語)に慣れること』です。幼いうちに『接続詞(接続語)』に徹底的に慣れさせる。これが肝心だと感じています。

接続詞とは、先行する語や文節・文を受けて後続する語や文節・文に言いつづけ、それらのものの関係を示すはたらきをもつ語。接続語とは、文の接続に用いられ、あとに述べられる事柄が、前に述べられた事柄と、どのような関係にあるかを示す言葉。(出典:デジタル大辞泉 小学館)

簡単に言うと、前の文と後ろの文をつなぐ言葉です。絵本に出てくる接続詞(接続語)には、だから、だって、ところが、それでも、さらに、しかも、まず、つぎに、それから…などがあります。

『接続詞(接続語)』って、文と文をつないで次に起こる状況を示してくれるとても重要な言葉です。小さいころからちゃんと絵本で『接続詞(接続語)』に触れ、読む練習を重ねていくことで長文の流れをつかむ感覚を養うことができると思います。

ですので、わが家では2歳ごろからは、単語や台詞だけで構成された絵本や詩歌しいかのようなテンポの良い絵本はだんだんと減らし、『接続詞(接続語)』が出てくる絵本を読み聞かせる割合を増やしました。

【接続詞・接続語を意識して】次女とよく読んだ絵本を紹介

『接続詞(接続語)』が出てくる本と言えば自然と長文になりがちなのですが、いきなり長いお話だと親子とも疲れてしまいます。そこで、今日は特に次女が気に入っていた(いる)絵本、とりわけ、2歳さんと3歳さんに合わせた程よい長さのものを中心にご紹介したいと思います。

出典:福音館書店 ブルーナの絵本

ブルーナの絵本シリーズ
〈福音館書店〉
ディック・ブルーナ 作・絵
まつおか きょうこ 訳

(1歳~)

出典:福音館書店 おおきなかぶhttps://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=51

おおきなかぶ
〈福音館書店〉
A・トルストイ 作
内田莉莎子 訳

佐藤 忠良 絵
(2歳~)

ひさかたチャイルド ごろりんごろんころろろろ
       どうぞのいす

どうぞのいす
ごろりんごろんころろろろ

〈ひさかたチャイルド〉
香山 美子 作
柿本 幸造 絵

(2歳~)

福音館書店 ぐりとぐら

ぐりとぐら
〈福音館書店〉
なががわ りえこ 作
おおむら ゆりこ 絵

(2歳半~)

文溪堂 バムとケロ

バムとケロ シリーズ
〈文溪堂〉
島田 ゆか 作・絵
(3歳~)

読むときのポイント

長い絵本だと、時間がかかって子どもが途中で飽きて嫌がるかもしれません。なので、とにかく出来るだけ楽しそうに読むことをいつも心がけています。そして『接続詞(接続語)』の部分は、しっかりと、はっきりと、アピールしながら読んであげます。時には解説をつけたりして理解をうながします。

  • 『けれども』が出てきたら「けれどもってことは、この通りにならないのかな?」
  • 『まず』が出てきたら「まずっていうのはいちばん最初のことだね。」
  • 『そのうえ』がでてきたら「そのうえってことは●●だけじゃないんだ、まだあるんだ。」

と、こんな感じです。

読み聞かせの時間確保が大変

なかなか絵本の読み聞かせの時間って確保するのが難しいですよね。わが家も、朝は時間が無く、日中はそもそも仕事&こども園が有るので不可能だし、今となっては、平日の就寝前と休日に読むだけになっています。もっと読む時間を確保したいのですが、今できるわたしの精一杯がこれなので、まあいっか、って感じです。

ただ色々工夫はしています。たとえば就寝前の読み聞かせで時間が有るときは、まず『接続詞(接続語)』が出てくる物語えほん1冊(10~20分)+幼児向けの簡単な絵本2冊(3分)。物語絵本の絵に注意が行って本文がなかなか進まないときは物語絵本1冊だけに変更したり、本当に時間が無い時は簡単な絵本2、3冊(5分)で終わらせたり。もっと読みたいと駄々をこねるときは、好きなものを1冊だけ選ばせ、そのかわり終わったらちゃんと寝ると約束をする。この時ばかりは少々の時間はあきらめて子どもに付き合います。こんな風にできるだけ毎日絵本に触れられるようにしています。

絵本を読むだけで終わらせたら もったいない

『接続詞(接続語)』の出てくる絵本でお気に入りができたら、主人公の名前を自分の名前に変えて、真似して画用紙などに書いてみる遊びをしています。

この遊びはひらがなが書けるようになってからしかできないのですが、本文を丸写しして自分で書いてみることで、文章を書くとても良い訓練になります。

この方法、実は長女の塾の先生に教えていただいた技を使ったものなんです。長女の国語の成績がいまいち不振だったころ(小4ぐらいだったかな?)国語の先生に相談したことが有りました。先生から勧められた方法がいくつかあったのですが、そのうちの一つが『面倒だけどテストや宿題の記述問題の解答を一言一句真似してノートに書くこと』でした。塾で用意された模範解答を真似て書くのが文章力の向上につながる、と。プロの書いた文章を写すのも良いそうです。一般的に視写ししゃと呼ばれ、真似て書くことによって文章表現を身につけ、書く技術を養う方法です。それを読み聞かせの延長の遊びとしても取り入れました。

やはり教育のプロの言葉は信頼に値します。
中1になった今でも長女はその習慣をつづけているようで、おかげさまで国語の成績が安定してきてクラスが上がり、現在は一番上のクラスに在籍さていただいております。(トップではない。真ん中ぐらい。)

余談ですが、長女も思春期なので、あまり自分のことを書かれるのも嫌かなと思い、最近はもっぱら次女のことばかりを記事にしていますが、長女も変わらず元気です!

まとめ

いかがだったでしょうか。読解力・国語力を養うのは一朝一夕いっちょういせきではいきません。幼いころからの地道な努力が必要だと身にしみて感じます。ポイントは以下の通りです。

  • 絵本で『接続詞(接続語)』になるべく触れさせる
  • 読むだけではなく、書くことによって技術を手に入れる

もし、どなた様かの参考になったなら本当に幸せです。今のうちに、絵本で一緒にお子の国語力UPをめざしませんか!気になる絵本があったら、書店 or 図書館へGOです!